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ある日の電車の中の風景

昨日のお話。10時半の出勤なので電車もだいぶ空いてくる時間なのだがそれでも座席は一杯で立っている人が何人かいる、車内はそんな状態だ。ごいさんは運良く7人掛けのシートの中ほどに座ることができた。

次の停車駅でおばあさんが杖をつきながら電車に乗り込んできた。その後ろから重そうな荷物を持ったおじいさんが続いて入ってくる。瞬間的にごいさんの斜め向かいに座っているサラリーマン風の中年くらいの男の人が立ち上がっておばあさんに席を譲る。座ったおばあさんは後から来たおじいさんから重そうな荷物を受け取ろうとする。

おばあさんの隣には学生らしき若者が寝ていたのだが、少し間があって、その若者が立ち上がっておじいさんに席を譲ったのだ。おばあさんが席を譲られた時からごいさんはその若者の存在が気になっていた。その若者は思った通りで寝ていなかったのだ。彼の頭の中ではきっといろんな思いがよぎっていたに違いない。そしてこのまま寝たふりを決め込むわけにはいかなかった。その分、ちょっとタイミングが遅れた。あるあると思った。その割に決断が早かったと思う。そしてそのまま隣の車両に向かっていった。席を譲った後ってなんとなくその場にいられない雰囲気があるよね。

あの若者はその後どんなことを考えたかしら。こういうことって気になるんだよね。でもきっと満足しているだろうな。その日1日をすっきり過ごせたはずだ。ごいさんもほっと安心した。周りの人たちもそうだと思う。いいことって自分だけじゃなく周りにいるみんなの心も和ませてくれる。そして幸せな気持ちにしてくれるんだね。

 

今度はその前日の木曜日の帰りの出来事。ドアが開いてごいさんが電車に乗り込むと4人掛けのシートに誰も座っていない。当然のように端っこに腰を下ろす。それから真向かいを見ると、4人が肩を寄せ合って窮屈そうに座っている。この駅でたまたまこっちの席だけが全員降りちゃったんだね。その時、誰も移ろうとしなかった。こちらは一人でのんびり座っているというのに反対側はひしめき合っている。そしてそんなことを必死に忘れるようにみんなスマホとにらめっこしている。みんな本当のところは何を考えているのだろうか。性悪なごいさんは彼らの顔をなんとなく見やる。おかしさがこみ上げてくるけど笑えない。

 

電車の中っていろんな人の観察ができて楽しい。ごいさんは乗り物酔いが激しくて電車の中で本を読んだり何かをしたりすることができない。外の景色は毎日見ていると飽きてくるけど、人って本当に千差万別だよね。その人の今までの人生を想像したり今日の行動を推理したりとテーマはいくらでもある。ごいさんには小説を読むより面白いのだ。もちろんじろじろ見たりはしない……けどね。

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