グリーンコンサートで思ったこと

日曜日、相模原市吹奏楽団の定期演奏会に行ってきた。場所は相模原市の中心部にある相模原市民会館。ごいさんの家からは1時間半余りかかる。この演奏会は12月と合わせて年に2回行われている。楽団員の一人に同僚の先生がいるのが、行くようになったきっかけだ。もう10年近くになる。団員さんはみんなアマチュアだから、ふだんはそれぞれに仕事を持っている。同僚の彼女も学校では担任やグループの仕事で帰りの遅くなることもある。それに休日の出勤もある。その中をやりくりして練習する。一言で好きだからと言っても、そう容易なことではないと思う。

演奏会では、もちろん演奏そのものも素晴らしいのだが、そういうメンバーたちの晴れ晴れとした顔がなんとも素敵なのだ。その表情は正に今を生きているという輝きを放っていて、ステージ全体がキラキラと輝いて見える。自然に手拍子を打ち、気持ちが一体となっていく。2時間余りの演奏会はあっという間に過ぎていき、演奏会が終わる頃には、自分も頑張ろうという気持ちになっている。

この他にも、今までに合唱や演劇などの発表会の場でいろんな先生の活躍を見てきた。学校とは全く違う顔で全く別の世界を楽しんでいる。自分にはほとんどが知らない世界だった。それがまた新鮮なものに感じられ、大いに刺激を受けた。趣味の世界にこれだけ夢中になれるというその気持ちに強い感動を覚えた。

それにしても、先生たちの趣味は多様だし才能も豊かだ。だからこそ生徒を惹きつける力を持っているとも言える。見てくれは大人しくて弱々しそうな先生でも、何かしらの才能においては素晴らしいものを持っているということが多々ある。生徒は、案外そういう才能を見抜くのにたけていて、そういう子がその先生を信奉するようになったりする。

ごいさんはどちらかというと体育会系で芸術的な才能は持ち合わせていない。そういうものと出会う機会もなかった。いや、あったのかもしれないがその頃は興味を持たなかったのだろう。別に悔しがるほどではないが、ちょっぴり残念な気もする。この年になって、絵画や音楽にも少しは関心を持ち始めたからね。

ただ、たくさんのそういう先生たちと共に過ごし、刺激を貰えたことは、自分にとってとても幸せなことだったと思う。もちろんどの社会に行ってもそういう方たちとの出会いはあるのだろうけれどね。ごいさんの友だちを選ぶ条件の一つに、ごいさんにないものを持っていることというのがある。自分が経験できなかったことはその人から話を聞くだけでも価値のあることで、それが自分を進化させる条件でもあると思うからだ。だから友だちと会って話す時は、ごいさんはたいがい聞き役に回ることが多い。そしてそれはいつも新鮮でとても楽しいのだ。

 

写真は、相模原市桜通りにある岡本太郎の「呼ぶ 赤い手・青い手」だそうです。f:id:goisan:20160515163248j:plain