小田原尊徳マラソン
三浦マラソンから1週間。今日は、小田原アリーナを会場とする小田原尊徳マラソンに参加してきた。その名の通り、ここは二宮尊徳(金次郎)の生誕の地「栢山(かやま)」である。コースはアリーナを中心にして渦巻状に3周する。酒匂川の橋を渡るときに上り下りがあるくらいのほとんど平坦なコースで走り易い。街中や川沿いの土手を走ったりと変化に富んでいて飽きずに楽しめるコースだった。
今日はもちろんいつもの通り走るために来たのだが、それ以上に旧友のM山さんに会いに来たというのが本音なのかもしれない。M山さんはごいさんの2つ下で、ごいさんが27歳から31歳にかけての職場の同僚である。北海道まで二人で車で旅行したことがある。北海道一周も含めて往復3000キロ。その頃は東北自動車道も完成していなかったから、多くは一般道だった。そのすべてを彼は一人で運転した。毎年暮れや3月には他の同僚を引き連れてスキーに出かけた。よく飲みよく話し、遊ぶときはたいがい一緒。いわゆる良き遊び友達だった。ごいさんが異動して会う機会が減ったのを機に、彼は登山とマラソンを始め、すでにかなりの山に登っているようだ。そしてフルマラソンのベストタイムは3時間14分。おまけに野辺山の100キロマラソンを8回も完走しているというから驚異的だ。ごいさんとは比較にならないくらい進歩してるんだと感心してしまう。
先月母を亡くし、また父の介護があったりでここのところ走っていないとのことで、今日は前半はゆっくりめの様子見で、その後は調子しだいということにした。実際、残り5キロに差し掛かるところでM山さんがスピードを上げる。キロ4分45秒だ。ごいさんも必死についていく。前のランナーをどんどん追い抜いていくのはなんとも爽快な気分。けど、ちょっとつらい。最後の1キロは4分30秒余り。結果は1時間54分と平凡だが、最後のスピード練習には大変満足した。沿道で声援を送ってくれた皆さん、ありがとうございました。係りの皆さん、本当にお疲れさまでした。
朝はかなりの冷え込みだったのが、走り終わった頃は春を感じさせるほどの暖かい陽気になっていた。アリーナの前の芝生では家族で食事をする光景も見られてほほえましい。本来ならM山さんとゆっくり反省といきたいところなのだが、家にお父さんを残しているということで、また会う約束をして別れた。M山さんの家はここから徒歩15分のところにある。
最後に彼の「これが僕の運命なんだよね。」と語った言葉が頭に残った。それは決して暗い響きではなく、今を素直に受け入れてこれからをしっかり生きていこうという強い気持ちが感じられたから。ごいさんも頑張らなきゃ……ね。
写真は、お馴染みのフィニッシュ地点