呑兵衛達の旅 ~福井編2日目~
昨日は早めに寝たので、4時半には目が覚める。周りの仲間が、今日は走らないのかと声を掛けてくる。去年の旅行の時は毎朝5~6キロ走ったのをみんなしっかり覚えている。正直言うと今回は風邪気味だから走らないつもりで来たのだが、そうまで言われると心に動揺が走る。しかも外は涼しくて走りやすそう。稲穂で埋め尽くされている畑の畦道を走るのも悪くないなんて思った瞬間もう後には引けないのがごいさんの性格だ。自分でも本当に呆れる。そそくさと着替えていざ出陣。まっすぐに伸びた道をテッテッテッて走っていく。それほどスピードは出さないが気持ちいい。少しして川に突き当たる。この頃から雨が落ち始めてきた。タイミングもいいので戻ることにする。宿に着く頃には本降りに近い状態になったので判断は正解だった。走らないと決めていたけど心の中では走ろうという気持ちもあったのだろう。満足です。おかげで朝食も美味しくいただけました。
さて最初の見学は、越前竹人形の里。入口を入って立てかけてある竹を眺めていると、その横で竹を割く作業をしている人が声を掛けてきた。竹の種類や人形の顔、ひげなどの作り方を分かりやすく説明してくれる。なかなか興味深い話だし、実際に作業しているその技術も凄いものだ。割いたのをさらに割く。竹がどんどん細くなっていく。最後は髪の毛よりも細くなるという。これまで考えたこともないような話だったからとても感動した。
次に今日のメインの勝山恐竜博物館だ。少し子供じみてるんじゃないかと思っていたが、どうしてどうして大人でも十分楽しめる展示だった。もちろんほとんどは親子連れだ。お爺ちゃん達だけで来るということは考えられないだろうけど、それはそれで面白い。それにしても精巧に動く恐竜には感動した。小さな子に反応して首を左右上下に動かし、やがて目と目を合わせてらめっこする場面。しばしその対決を静観する。どちらも一歩も引かない。ここで恐竜の首が前に動いたら子供は腰を抜かすだろうななんて考えるけどそれはない。しばらくして子供が去ると恐竜はまた次の獲物を求めて首を動かす。見ていて実に楽しい。
そして名水の町「越前大野」の散策だ。その前にまずは昼食。今日は「はいから茶屋(平成大野屋)」でこれまた福井名物の「ソースかつ丼」をいただくことにした。薄目のトンカツに甘辛ソースをかけてどんぶりにのっけているだけなのだが、サクサク感とさっぱりした感じが歯触りも良くとても美味しい。
雨はどんどん強くなっている。M橋さんの計画だと2~3時間は歩くようだがとても無理だ。それでも「武家屋敷旧内山家」の散策をまずは強行。建物の中は涼しい風が吹き抜けていく。雨はさらに激しさを増してくる。とりあえず車で見れるものは見ようということになり名水百選に選ばれている「御清水(おしょうず)」に向かう。駐車場に車を停め、一口味見をする。う~ん、まろやかぁ。これでご飯を炊いたらやっぱり美味しいんだろうね。続いて近くにある朝倉義景墓所に向かう。雨の中だがやはり見る価値はあるだろう。義景は、戦国大名には向かなかったという。織田信長を討ち天下を握るチャンスもあったがそうはしなかった。その辺りの本当の気持ちを聞いてみたい、そう思った。
帰り道はかなりの渋滞に巻き込まれる。といってもごいさんは最後部の座席で乗車中のほとんどが睡眠状態だったから何も分かっていない。今日の地酒は本醸造「丸岡城」と純米酒「鬼作左」。みんなの判定では「丸岡城」の方が好みのようだ。
昨日もそうだがここまで何回かの旅行は11時前には寝てしまうというパターンだったが、今日は久しぶりに12時近くまで話が盛り上がった。やっぱり旅行はこうでなくちゃいけないね。
写真は、お昼に食べたソースかつ丼。写真を撮る前に、右上のカツを一口食べてしまいました。お見苦しくてすみません。