これからの挑戦
ごいさんにはやってみたい夢がある。ごいさんが50歳を少し過ぎて、定年退職という意識が強くなり始めた頃だ。還暦を迎えたらそれを20歳と読み替えて、今までの人生でやり残したことに改めて挑戦してみようと思いついたのだ。そう、ちょうど大学生時代に戻った気持ちでね。
実際の20歳の学生の時のごいさんは大学の物理学科で学んでいたのだが、その頃は語学の方にも強い興味を持っていた。英語の他に1・2年ではドイツ語をやり、2・3年でロシア語、4年ではフランス語もかじった。でも物理学を学ぶ片手間だったから結局は身に付くなんてほど遠いものだった。もしも語学の道に進んでいたらどんな人生を歩いたんだろう。ふとそう考えた時、自分がやり残したのはこれだと思ったんだ。そう考えると不思議に心がわくわくしてくる。英語を覚えて世界に行きたい。世界を飛び回るなんて今更しないけど、ただ機械を通さずにいろんな人と直接話がしてみたい。動ける間に少しでも世界を見て回りたい。そして65歳ぐらいになったら、それを生かして何かボランティアができないだろうか。そんな青写真を描いてみると、青年のように胸がときめいてくるのだ。
そう思いながら念願の定年になったのだが、実際は思った通りにいっていない。あちらこちらのブログを拝見してみると、英語で書かれているブログもあったりして、けっこう達者な方が多いように見うけられる。そのような方から見ればたわいのないことだと思われるかもしれないのだが、これがこの年になるとなかなかそうはいかない。昔取った杵柄なんてまったく役に立たない。それにだいたいが受験のための英語だったし、大学を出てからは英語をほとんど使わない人生だった。
ごいさんは今、再任用という立場で週4日の勤務をしている。今までに比べれば身体的にも精神的にもとても楽だ。生徒に教えたり話をするのは相変わらず楽しい。ただ仕事はそれだけではない。今の社会は教員に対して見る目も厳しく、そのためかなり細かいことにまで気を遣わなければならなくなった。それが今のごいさんには相当な負担になっている。家に帰ってからも頭の中を生徒が走り回っていて、本を開いても1時間ぐらいしか集中が続かない。このままだと65歳までに夢を実現させるのは難しいと思い始めている。
そこで来年からどうしていったらいいのか。今のごいさんの一番の悩みだ。来月には校長先生との面接があって、その判断が求められる。
写真は、ニッパツ三ツ沢球技場。マリノスの応援席。チケットを頂いたので、横浜マリノスvsヴァンフォーレ甲府の試合を観に行ってきました。久しぶりのJリーグ観戦で気分転換。