大阪マラソン前日 ~ カメキチさんに会う ~

前回の記事に書いたように、この日はカメキチさんご夫妻と1時に大阪駅の「時空(とき)の広場」で会うことになっている。沿道で応援したいと言ってくれたのだが、たくさんの人出もあり大変だろうということで、前日に会うことをお願いした。新大阪が近づくとさすがに緊張感が高まってくる。大阪駅の改札を出てインフォーメーションで場所を確認したらすぐ真上の所だった。エスカレターで上がっていくと金色の時計が見えてきた。カメラをパシャッパシャッとやって目を前方に向けた時、ごいさんの視界に二人の姿が飛び込んできた。それが正しくカメキチさんご夫妻だった。

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奥さまに案内してもらって駅構内のカフェに腰を落ち着かせる。改めて自己紹介というところだが、もうそれも必要がなくなってしまった。最初にお二人の目を見た瞬間にあれほどあった緊張感がどこかに行ってしまったのだ。カメキチさんは風邪の治りかけということで、ごいさんに気を遣ってマスクをつけていた。それくらい大丈夫なのに申し訳ないと思った。会話が進むにつれ、ごいさんにいつものペースが戻って来る。会ったら話そうなんて思っていたこともすっかり忘れて、ただ思いついたことを喋りまくっていた。

話しているうちにブログを通して作られたイメージとお二人の印象が重なってくる。カメキチさんは思ったように優しい人だった。あちこちに残されているコメントはやはり彼の本当の言葉なのだと思う。大きな事故を経験していろんなことを考え悩み苦しんだに違いない。それはきっと今でも続いている。そこから発せられる言葉だからこそ自然と優しくなれるのではないか。彼のコメントにはそんな思いが込められているのを改めて感じたのだった。

今は障害があって歩くのだけでも大変なカメキチさんの前で自分が走る話を平然としているのが申し訳ないとも思う。でも今のごいさんが一生懸命頑張っている姿を見せられるのがそれしかないのも事実だ。カメキチさんもそれを承知でずっと応援してくれているのだと思っている。

奥さまも思っていた通りに明るくてそれに何かと気を遣われる優しい方だった。カメキチさんと奥さまの掛け合いも期待通りに楽しませてもらって、本当にあっという間の2時間だった。病み上がりのカメキチさんにとっては無理をさせてしまったかもしれない。まだ腹一部ぐらいしか話していない気がするけど、それはまた次のお楽しみですね。これでブログを読むのがまた一段と楽しくなった。

カメキチさんご夫妻と別れて、一度ホテルに向かい荷物を置いてから前日受付けに行く。受付会場のインテックス大阪に着いたのは夕方の5時を少し過ぎた頃。フィニッシュ地点ではまだ準備が行われていた。明日はどれくらいのタイムでここをくぐれるかしら。ゼッケンとTシャツを受け取る時に、たくさんのボランティアの皆さんから大きな励ましの声をいただいた。自然と気持ちが明日のレースへと切り替わって行く。よ~し、頑張るぞ!……ってね。

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「夢は叶う!」f:id:goisan:20161029174656j:plain