ごいさん、五島列島を走る

長崎出身の友人が盛んに五島に行くことを勧めるのと、長崎に住むブログ友のいちご一笑さんにお会いするのを目的に、先月25日の日曜日に五島つばきマラソンを走ってきた。

前日は福江港の近くに宿をとる。天気も良く当日が楽しみだったのだが、朝起きてみると雨が降っていてあいにくの天気。スタート直前にはだいぶ雨足も強くなってきた。大会の種目はフルとハーフ、それにフルのリレーとあって総勢で700人ほどの参加者だという。フルは300人といったところだ。当然スタートロスもなく、混戦もない。スタートの号砲が鳴るとみんな一斉に勢いよく飛び出していく。自分は早い方じゃないかと思っていたけどいきなり置いてけぼりをくった感じだ。

その後もどんどん抜かされて後方に追いやられていく。最初の1キロは5分16秒だからそれほど遅いわけではない。ようやく5キロを過ぎた辺りでエンジンがかかり始め、少しずつ前を捉えられるようになる。そうして迎えた10キロ過ぎの最初の急坂。まだ足に疲れがないせいか思ったほどに苦しまなかったが、だいぶ足への負担を感じた。下りもまたかなりの急坂で膝や首への負担が大きい。

何回かのアップダウンを終えてスタート地点の傍まで戻ってくると中間地点だ。実はその直前に大きなサプライズがあった。「まだ半分」と疲れ切った表情で前方を見た時に「ごいさん頑張れ」という横断幕が目に飛び込んできたのだ。同じような名前の人もいるものだと妙に感心しながら通り過ぎようとした時に小さく書かれた「いちご一笑」という文字に気がついた。「あっ!」と叫ぶのと同時に「ごいさん」という掛け声が返ってきた。そう、そのお二人はいちご一笑さんご夫妻だった。長崎にいるはずのお二人がなぜここに?あまりの衝撃で止まることも戻ることも忘れ、ただ手を振るだけで通り過ぎてしまった。でも確かにお二人からはたくさんの元気を頂いた。しばらくはその余韻に浸りながら走っていた。

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海岸沿いに出てからは小刻みにアップダウンが繰り返され、これがボディブローを受けているような感じなのか。向かい風も激しくてだんだん足が上がらなくなる。35キロを過ぎた辺りから後続のランナーが自分をどんどん抜かしていく。どうみても自分と同じか上ぐらいの人が懸命に走っている。最後のエイドを出るとあと2キロ。さすがにここからは休めない。

いつものように最後だけは格好をつけてフィニッシュ。タイムは3時間45分37秒。一息入れて着替え始めたところで放送が入った。なんと60歳以上の部で3位だという。大勢の前で表彰され、副賞まで頂いてしまった。最後に何人にも抜かされたのだが、彼らのほとんどはハーフのランナーだったことをこの時知った。

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終わってからは豪華バイキング料理でのおもてなし。お刺身、鯖寿司、唐揚げ、五島うどんにカレーライスなどなど。参加賞のTシャツ、五島うどんに完走タオルと、これで5,000円の参加料では大赤字じゃないかと思った。規模も大きくなく沿道の人も多いわけではないが、本当に応援は温かい。エイドの皆さんも雨の中をみんな一生懸命だった。この町を盛り上げたいという気持ちが十分に伝わってきた。

五島の皆さん、応援に、ボランティアに、本当にありがとう。お世話になりました。

 

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