テニスの仲間たち (後)
それから半年が過ぎて7月になって、待ちに待った2回目が開かれることになった。この時、ごいさんは釧路に行っていて参加できなかったが、6人ほど集まったと聞いた。続いて8月にも2回集まった。みんな同じような年で同じくらいのレベル。勝ったり負けたりが楽しい。こうしてこの集まりも本格的になっていく。それからは月に1回か2回のペースでこの集まりを楽しんできた。そうして常時6人の仲間が集まるようになった。
まずは最長老(多分)のK内さん。何事にも積極的で行動力がある。なかなかのお茶目ぶりを発揮しては周りの笑いを誘っている。もちろんこの集まりの中心人物。
次にY中さん。一言で言えばジェントルマンかな。言葉遣いも丁寧だし全体から醸し出される感じがね。
そしてK村さん。ごいさんと同い年だということが分かったけど、自分より若さを感じる。テニスバッグを背負って高校生のようなそんな軽い足取りでいつもやってくる。
それからY原さん。う~ん、話している感じからは少しだけ年上のような気もするけれど実のところよく分からない。もっともっと上達したい、そんな気持ちが伝わってくる。
最後にS組さん。テニスはかなり上手いと思う。でも時々ミスしてくれるのがいいところ。少しのことには動じないそんな印象だ。
そしてこのお年寄り軍団に混じって何人かの女性陣が加わる。常連さんはH林さんとA木さん。お二人とも会うたびに上手くなっている。今はもう女性だからと手を抜く余裕なんてない。いや一生懸命にやってもそうそう勝てない。お年寄り軍団も大いに奮起しているところだ。
こうして出会って半年以上が過ぎるが、未だに彼らのことはほとんど分かっていない。だいたいが知りたいとも思わないし、自ら語りたいとも思わない。彼らがどのような人生を歩んできたのか興味がないわけではないが、でも今の自分たちにとってさほど重要なことではない。目標や目的はそれぞれに違うだろうけれど、今はただ同じコートでテニスを楽しんでいる。それだけで十分に心地よい。
何となくブログを通してできた友と共通したところがあるように思う。彼らもまたごいさんの一部しか知らない。それでもお互いに十分に満足している。逆に全部を理解してもらえるほどの時間はないだろうし。仮に三分の一が分かっていたとすれば残りの三分の二は想像の世界だ。いいとこどりだけど、それでも友だち関係は成り立つような気がする。
今は、このテニス仲間とこれからどのようにつき合っていけるのかとてもワクワクしているところ。まだまだ長い人生(?)、お付き合いは始まったばかりだ。