三浦マラソン(前)
朝起きたら、やはり冷たい雨が降っていた。天気予報では9時頃には止むというのだが。それを信じて会場の三浦海岸駅に向かう。しかし会場に近づくにつれ、雨、風ともに強くなってきた。ごいさんのもっとも苦手とする状況だ。会場から逃げ出し、駅前の居酒屋で熱燗か焼酎のお湯割りをぐびっといきたい気分だった。こんなんじゃランナーとは言えないね。申し訳ない。
三浦マラソンはもう10年以上も走っている。そう、そのときごいさんはまだランナーじゃなかった。「何が面白くて走るんだ」というまったくの対極にいた。同僚のK島さんから声をかけられたとき、何となく断りきれずに「はいっ」と言ってしまった。一度引き受けたら逃げ出さないのがごいさんの性格。その後、どれだけ後悔しただろう。何度も逃げ出したい気分だったけど、結局、今の今までずっと走っている。K島さんが具合が悪くて走れない時は、黙々と一人でも走った。それでも唯一の救いは、これまた走るのは大嫌いな I 坂さんが応援のためだけにわざわざ来てくれて、走り終わった後に駅前の居酒屋で一緒に飲む酒の何とも言えぬ格別の味わいだ。河津桜を眺めながら満足感を放出させる。知らない人たちと相席になり、そのときだけちょっとランナー気分になって、よ~し来年もなんて気持ちになる。このときの気分は最高なんだ。タイムなんて気にしていなかった。ただ、ふらふらしながら走ってきたおじいさんにゴール手前で抜かれたときはさすがにショックだったけど。それでも走りきって美味しいお酒を飲めばすべてを忘れ完走した喜びに浸ることができた。これだけでもう十分。
今回は、今までとはだいぶその様相が様変わりした。30歳前くらいの若い人たち5人が初参戦し、それにいつものランナー仲間3人。そしてK島さん、 I 坂さん、さらにK島さんのお友達と総勢12人の大所帯。まあ一時的なものだとは思っているんだけど、それでもなんかすごいよね。若い人たちは行動も早くててきぱきと仕事をしてくれる。テントもあっという間に組み立ててくれた。今日の天気でこのテントはとても助かった。テントを用意してくれたA美さん、ありがとうございます。
風は相変わらず強く、雨も一向に止みそうにない。だけどまもなく召集時間。覚悟を決めてごいさんも着替えることにしよう。アップする元気も無く、先行き不安のまま召集場所に移動する。
司会の元気な声とゲストの千葉真子さんの声が聞こえてくる。と、雨が止んだ。天気予報は当たったのか。そして、9時30分、スタートの号砲。さあ行くぞお、居酒屋まで10キロだあ。
写真は、三浦海岸駅前の河津桜と会場に向かうランナー達