友人の個展を見に行ってきた

昨日、銀座のギャラリー・オカベという画廊に、友人のK池さんの個展を見に行ってきた。いや、会いに行ったというのが正しいのかな。展示の終わった後に、近くの飲み屋で飲むというのがいつものお決まりだから。昨日は最終日で終わりが5時だったので、4時半ごろに訪ねて行った。

K池さんとはごいさんの5校目の赴任校で知り合った。年は一つ上。どういうふうな出会いだったかは忘れたけど、いつ頃からか、みんなでカラオケに行く時は、彼がタンバリン、ごいさんはマラカスを持ち、そしていつも二人で踊っていた。それから時間を見つけてはテニスも一緒にやるようになった。

ある時、「久しぶりに個展をやるから見に来ませんか。」という誘いを受けた。銀座で個展をやるなんてと聞くとちょっとびっくりだ。どんな絵なのだろうとまずは興味津々。しかも和光の手前の路地を入ったところにある銀座の一等地の場所だし、ますます興味が湧いてくる。早速に仲間と連れ立って行ってみることにした。

ドアを開けて中に入ったとたんに、お尻が青空の中に浮かんでいる絵がごいさんの目に飛び込んできた。それも羽が生えている。天使のお尻?いきなり面食らった。そして次の絵に視線を移す。どう見ても何が描いてあるのか分からない。絵と言ったら景色だったり人の顔だったり、いやピカソみたいのでもいいけど何かしら反応できるものと思っていたが、どれを見てもさっぱり見当がつかないのだ。唯一分かるのは空飛ぶお尻。それもごいさんにはお尻に見えるけど、本当の所は何なのだろう。みんなお尻の絵や他の絵の前で腕組みしたりしてもっともらしく鑑賞している。

その日の展示が終わってみんなで飲み屋に向かおうとしている時、そっとK池さんに聞いてみた。「あれ、お尻に見えるんだけど。」「そうだよ。」と軽く答える。「女性の裸像を描いていて邪魔なのを消していったらお尻だけが残った。少し寂しいから背景を青色にして羽らしいのをつけてみた。」という。なーんだ、間違っていなかったのか。みんなは何を感心していたんだ。他のもすべて女性の裸像からのもののようだ。その後何回か出かけて行って、ようやく彼が描いているものが少しずつ分かってきた。

若い時は色使いやタッチに鋭さがあったという。もちろんごいさんには分からないけれど。ただ今回の作品は今まで見た中では楽しいと思えるものが多かったように思う。8人の孫のおじいちゃんの優しさが現れたのかしら。

彼は芸大の絵画科出身。おおーという感じ。高校時代は長野県のスケートの国体選手。そして空手の達人。今は絵を描く傍らで孫のお守りとゴルフ三昧だそうです。才能豊かな人は羨ましい限り。でも、ないものはしょうがないよね。

ということで今回も銀座のちょっとお洒落なお店で3時間ほど軽~く飲みました。彼とは2年ぶりに会うので話したいことがいっぱい。もうちょい語っていたかったなあ。次の個展は2年後の10月下旬。もう予約したとのこと。皆さんもギャラリー・オカベにいらしてみませんか。

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