岡山マラソン ~ 当日 ~

7時半に会場に到着して、すぐに上着とズボンを脱いで臨戦態勢に入る。今日のごいさんはBブロック。番号はタイム順らしく自分の前には3,000人ほどいるようなので、今日の目標は2,000番前後と設定する。翌週にはつくばマラソンがあるのであまり頑張り過ぎなくてもとは思うのだが、応援してくれている人を思うとそうそう手も抜けない。

さて8時45分ちょうどに号砲が鳴り、1分40秒遅れでスタート地点を通過する。最初の1キロは5分13秒で、次の1キロからはキロ5分を切るペースに入る。最初の10キロが49分4秒。次の10キロを48分17秒と順調だ。道路も広くて走りやすい。

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さて今回は岡山にいるブロ友のウサギマンさんとの約束があった。彼は床のワックスがけ清掃などの仕事をしている。彼はその会社の会長さんだそうだが、ふだんは現場で社員さんと一緒に働いている。ここから先はごいさんの推測になる。彼の記事を読んでいると性格は豪放磊落的な感じを受ける。ただこういう人にはありがちな神経の細かい人だとも思う。情にもろく何かと世話好きの人の良いおじさんと言ったところかな。嘘のない純粋な人なのだと思う。

その彼が大会当日は応援に行けないから何かサプライズを用意するという。そして周到に計画されたのが25キロ地点を過ぎたところにある横断歩道の標識の柱にメッセージを書いた鉢巻きを巻き付けておくというものだった。

そして待ちに待ったその地点がやってきた。ところがないのだ。柱付近に立っていた人にどいてもらってその周りも探してみた。その人たちにも見かけなかったか聞いてみた。1分近くはうろついただろうか。しかし見つからない。時間の制約もあって諦めざるを得なかった。

さて彼にはどう伝えたらいいものか。いや、それ以上に今のロスを取り返さなければならないという思いの方が優った。このことでペースが落ちたと言い訳したくない。懸命に走ってこの1キロが5分40秒。そうして次の1キロを4分53秒で走る。

その次が5分2秒とようやく元のペースに戻りかけた時、今度は救急車によって足止めされるというハプニングに遭遇した。周りにいたサブ3.5を狙う人たちからは悲鳴にも似た声が上がる。ここでかなりの人が気落ちして脱落した。この10キロはそんなこんなで50分34秒かかった。それでもごいさんはまだ諦めない。31キロの最後の難関と言われる岡南大橋も周りの声援に応えてスピードを上げる。この1キロを4分59秒でクリアした。

けれども河川敷に出てしばらくすると、タイムが少しずつ落ち始める。そして残り5キロを切って5分20秒台へ。もう周りの人たちを見て手を振る余裕はない。この10キロは52分59秒。そうしてようやくラスト2.195キロに入る。自分の頑張りを見せる最後のチャンスだと考え、懸命に腕を振って前のランナーに追いつき抜いていく。そうしてゴールイン。タイムは3時間32分21秒。順位は1,089番。

着替えが終わってもウサギマンさんの鉢巻きのことが頭から離れない。悔しいのだ。ボーっとした頭で彼のブログを何回か読み返していた。そうして何気に写真を拡大した時、ごいさんは気づいたのだ。(番外編につづく。)

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