うちの奥さんのお話し

「ごいさんのブログには奥さんが登場しませんね」というご意見があったので、今日はその奥さんのことを少しだけ書こうと思う。職場で「どういう馴れ初めだったのか」とよく聞かれるのだが、実際話すほどの出会いでもないので未だに謎のままになっている。ということでこの記事もその辺りは割愛させていただこうと思う。

まずは奥さんの経歴から。彼女は北海道の出身で、高校を出ると札幌にある看護学校に進学する。お姉さんも看護師だ。都会に憧れ、就職先は神奈川県を選んだ。上の子ができたのを機に教員免許を取得して看護学校の教員として働くようになる。50歳近くになって病院の現場へ復帰。教員時代もそうだったが仕事熱心で帰ってくるのは夜の10時過ぎ。60歳で定年を迎え、今は再雇用で都内の病院の研究施設で助手として働いている。

とにかく働くのが好きで、一度家を出たらいつ帰って来るか分からない。子どものご飯を作るのはたいがいごいさんだ。休日は休日で友達とのつき合いで出かけることが多い。海外に行くのも好きで、この夏も友人と10日間のカリブ海クルーズを楽しんできた。

光熱費や管理費などの共通な出費を除き、それぞれの給料はそれぞれで管理している。その使い方に口出しはしない。だからお互いにいくら給料をもらっているか、いくら貯金しているかも分からない。詳しく話せばその他にもいろいろあるのだが、こんな風に割り切ることでお金のもめ事はほとんどなくなった。

日常の仕事はと言うと、食器を洗うのはごいさん、片づけるのは奥さん。洗濯をして干すのは自分、たたんでしまうのは奥さん。ゴミ出しは先に出かける方。自分の布団は自分で干す。自分の食事は自分で作る。当然必要な食材は自分で調達する。日用雑貨は必要を感じた方が買う。長い間に自然淘汰され、今は概ね平等に分かれている。

若い頃は子育てとか他にもいろんなことで言い争うこともあったが、今はそれもなくなった。相手の心を読めるようになって、危険を察知したら自分の部屋に一時避難する。1~2時間もするとさっきの興奮はどこにいったのやら。何があったのかも忘れて鼻歌を歌ったりしている。何ともさっぱりした性格なのだ。

お互いに干渉はしない。奥さんが出歩くのは自由だ。もちろんごいさんがあちこちに走りに行くのも自由。ある意味、独身のような気楽さがある。それでも長く一緒にいるからだろうか。一緒にいればそれなりの安らぎはある。話はそれほどしないが妙な安心感だ。きっとそれは奥さんもそう思っているだろう。片方が長期に出かけたりすると家の中が今一つ落ち着かない。これでも夫婦なんだなあと思える時だ。

友人にこの話をするとみんな不思議な顔をする。笑い出す友人までいる。奥さんも初めからこんな生活を望んでいたわけじゃないだろうけれど、今はこれで十分うまく行っている。

 

奥さんの作ったフラワーアレンジメント。部屋のそこいら中に飾ってある。f:id:goisan:20151112174932j:plain