2011年3月11日午後2時46分
5年前の3月11日、東日本大震災が起きた。電車が止まり、停電が起きた。道路は大渋滞、多くの人は歩いて帰宅した。テレビでは津波に押し流される東北の様子が映し出されていた。そして福島の原発事故の様子。そのうち被害のデータが刻々と報告されてくる。特に津波による被害は甚大だ。映像を見過ぎたせいか、しばらくして津波に襲われる夢を見た。映画のようなシーンで高いビルを越えて波が覆いかぶさって来る。あー、これで死ぬんだなと感じた。目が覚めてどれだけ安堵したか。しかし現実には2万人に近い人が犠牲になった。その時の恐ろしさ、苦しさを思うとただただ祈るしかない。
阪神・淡路大震災の時もそうだが何人かの友人が早速にボランティア活動に出かけて行った。週末に夜行で行ってのとんぼ返りのパターンだ。そういうことをすぐに行動に移せる友人が羨ましいと思った。その時のごいさんは体力的に無理だと諦めてしまっていた。その年や次の年の夏休みを利用して自分の目で確かめてきた友人も何人かいる。ごいさんはそれすらもしなかった。
いろんなデータを見た。新聞を読みニュースを聞き映像も何度も見た。震災の悲惨な様子を知るにはそれで十分だと思った。一日も早い復興を祈り、署名活動にも参加し、寄付もした。それで満足していたのだが、去年の暮れ頃から一度この目で確かめたいという思いが強くなった。今さら確かめてどうなるのということになるのだろうけど、もしかしたら自分の何かが変わるかもしれない。そう思ったらどうしても行ってみたいと思ったのだ。遅いけど、やはり「百聞は一見に如かず」。今年の夏を利用して出かけて行こうと決めている。
毎年、午後2時46分に学校では一斉放送を流して黙とうが行われている。今年は仕事が休みなのでテレビの前で一人で目をつぶった。犠牲になった人たちの冥福を祈る。家族や家、その思い出をすべて流されてしまった人たちに、そして原発事故で故郷を追われてしまった人たちに、一日も早く安らいだ日が訪れますようにと願った。
5年が過ぎて原発のこともそうだが津波に対する危機感もだいぶ薄れてしまったような気がしてならない。これからもいろんな地震が予測されているが、ぜひとも万全の策をとってもらいたい。ごいさん自身もこういった場合のとるべき行動について今一度きちんと考えておこうと思った。