夏休み、始まる

ごいさんの勤務している学校は、今日から夏休みに入った。2学期制の学校なのでまだ学期の終わりではないから通知表は手渡されない。自分たちを振り返ってみると少し不思議な感はある。夏休み明けに学期末の試験があるので、生徒もそうのんびりと遊んでもいられない。授業時間が3学期制より多く確保できるからということなのだが、この2学期制はどうも日本の風土には馴染まないように感じている。実際、3学期制に戻した学校もいくつかあるようだ。成績処理の煩わしさが1回少なくなるというのは、先生たちにとっては助かるんだけど。

最近はどの学校も夏休みが短くなっている。8月の最後の週あたりから始まるところがほとんどだ。ごいさんの学校はなんと8月22日からで、夏休みは正味4週間しかない。昔は夏休みと言えば6週間あった。長い夏休みをたっぷりと遊んで、そして終りが近づくにつれて宿題を終えていないという焦りを覚えながら行く夏を惜しんだものだ。

今はほとんどの学校にエアコンが入っているから、学校に来てしまえば涼しい環境で勉強ができるというわけだ。汗を流しながら、寒さに震えながらとかは今のご時世にはあまり関係なくなったようだ。昔は9月1日に一斉に2学期が始まったものだが、今は学校によってまちまち。授業を受けている子もいればまだ夏休み中の子もいる。少しばかり変な感じだね。

生徒が夏休みだからといって、先生も一緒に夏休みというのではない。平日はあくまで出勤日である。ただ先生によって夏休みの使い方の差はかなり大きい。部活指導に燃えている先生たちは、土曜日曜も含めて休む暇がほとんどない。学校のある時は会議だとかグループの仕事で生徒の練習を見てあげることができないから、ここぞとばかりに力を入れる。4泊程度の合宿にも付き添う。

そうでない先生たちは、ここである程度の年休を消化しようとする。学校のある時は、生徒の対応に追われる毎日だ。昼休みであろうと放課後であろうと用事があれば職員室にやって来る。食事中でもやりかけの仕事があっても生徒優先だ。信頼関係もあるから、ちょこちょこ休んでいるわけにはいかない。特に担任の先生は、保護者との関係もあるからなおさらだ。そこで夏休みで生徒のいないこの時に年休のまとめ取りをするわけだ。先生たちだって、家族サービスや家事の仕事は大事なことだからね。

ごいさんも採用されてから50歳まではずっとサッカー部の顧問で、毎日のように出かけていた。夏休み中に1度ぐらい家族を海水浴に連れていくのがやっとだった。あの頃は完全に家族のことは後回しだった。

昨日は夏休み前の最後の授業だった。その終りに、「夏休み明け、元気に会いましょう」と挨拶した。2年前の記事にも書いたが、その時の夏休みに教え子を亡くしている。よく知っている子だっただけに大きなショックを受けた。ありきたりの言葉だけど、どうしても言っておきたかった。ポケモンGOも上陸したようで、歩きスマホも心配だなあ。

 

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