女子バレーボール部の応援

今日は前任校の女子バレーボール部の試合の応援に行ってきた。関東大会神奈川県予選会の県大会である。各地区予選を突破した59校で、8つのブロックに分かれて県の代表枠を争う。代表枠は8だから、ブロックを勝ち抜けば関東大会出場が決まる。

昨年の関東大会、インターハイ、高校選手権(春高バレー)の各予選ではどうしてもベスト8の壁を破れなかったのだが、今年2月の新人戦でついにその一角に食い込んだ。その結果、今回の予選はシード校となり、関東大会出場へのチャンスが大きく広がったのだ。

ブロック準決勝を余裕で勝利して決勝を迎える。相手はH総合高校。関東大会にもたびたび出場している強豪校だ。準決勝を終えての連戦だが疲れは見られない。それ以上にその勢いで、立ち上がりに連続ポイントを奪う。逆にこちらは本来の力が出せない。スパイクもブロックされたり拾われたりでなかなか決まらない。完全に相手のペースで、1セット目を大差で失う。2セット目の立ち上がりもまた4点ほど差をつけられる苦しい展開だ。しかし1セット目とは違い、体が動いてよく拾えるようになっている。こちらのスパイクやブロックも次第に決まりだしてついに同点。そのまま一気に逆転してこのセットを奪取。いよいよファイナルセットだ。ようやく自分たちのペースを取り戻したかに思えたのだが、まだまだ動きがぎこちない。得体の知れない重圧なのか。我慢強く戦っているが、得点差は少しずつ開いていく。相手の得点が20点台に乗ると相手も勝利を確信したのか余裕が生まれたかのようだった。その後は何もできないままで試合終了。

去年1年間2年生7人、1年生1人のわずか8人で頑張っていた。それでも常時ベスト16という立派な成績を収めてきた。学習面でも生活面でも正にお手本だった。全員を教えたけれどみんな素直で素敵な子たちだ。だからぜひとも勝ってもらいたかった。

ただそれは相手チームにも言える。これだけ頑張っている子たちに勝つためにはそれ以上に頑張ってきたのだろう。ごいさんも10年ほど前には毎回全国大会に出場している学校にいたからそれくらい分かっている。その時の子たちもみんな頑張っていた。とっても素直でいい子たちだった。悩みだってある。背丈だって相手の方が大きいくらい。そんな彼女たちの常勝するための努力はごいさんにも想像できないくらいだ。だから今日の相手校のことも素直に称えたい。

だけど、勝たせたかったよ、やっぱり。経験の差ぐらいの差。その時の気持ちのありようぐらいの本当にわずかの差。自分が負けたような……ちょっと放心状態。

顔を見ないで帰りたい心境だったけど、せめて顔を合わせるのはマナーかなと思った。「頑張ったね」とも言えない。「惜しかったね」とも言えない。かける言葉なんて見つからないよ。負けて悔しいのは十分過ぎるくらい分かっているんだから。ごいさんと目が合うと強気で笑顔を作ってくれた。「無理しなくてもいいんだよ」って思いながら、頷いた。

彼女たちはこの後のインターハイ、そして高校選手権まで続けるという。ごいさんが見に来ると勝てないと思われるのは嫌だけど、それでもまた必ず応援に行くよ。

 

帰り際、京浜急行「子安」駅でボーっとしながら撮影。

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