ニューヨークを歩く ~ 前 ~
さて今回はニューヨークの街を一人で歩いてみるというのも楽しみの一つだった。観光ツアーに参加してざっと見るのもありなのだろうけれど、迷いながらでも自分で歩いてみる方が面白そうだ。ついでに自分の英語力も試してみたい。直近にテロや銃の乱射事件などがあって怖いというのもあったが、興味関心がそれを上回った。
初日はコンベンションセンターでゼッケンを受け取った後、4時近くにホテルに到着する。このホテルは6番アベニューと53番、54番ストリートに面している。ここで1時間ほど休んで、事前に予約した割引入場チケットを受け取りに出かけることにした。そのオフィスは8番アベニュー43番ストリートの所にある。アベニューとアベニューの間は約200m、ストリートのそれは約100mということで、距離の感覚がつかみやすい。
実際に歩いてみると東京のどこかを歩いているようでそれほどの緊張感は感じなかった。もちろんそこに居るのは日本人ではなくアメリカ人なのだが、白人や黒人それに他の人種の人たちが自然に融け合っている感じで、自分もすんなりとその中に入っていけそうな気がした。
チケットを交換して最初に訪れたのが「トップ・オブ・ザ・ロック」というビル。予約制ということだったがそれほど混んではいなかったので少し待つだけで入場することができた。屋上に上がりマンハッタンの夜景を眺める。正面にはエンパイアステートビルが青く輝いている。写真で見た以上に美しい光景だ。ニューヨークに来たら真っ先にこの夜景を楽しみたいと思っていた。帰りはあのブロードウェイの道を楽しみながらホテルに戻る。
2日目はマラソンコースの下見に参加した後、エンパイアステートビルに向かう。 86階の展望台でも高さが320mということで、東京タワーの特別展望台やあべのハルカスの展望台よりも高い。天気が良かったこともあって遠くまで見渡せて最高の眺めを味わうことができた。
3日目の土曜日は奥さんお勧めの「空中公園・ハイライン」を歩いてみることにした。ここで初めて地下鉄に挑戦する。前の人に習って難なくメトロカードをゲットする。地下鉄は1回3ドルなのだが何回も乗るだろうということで7日間有効のカードを31ドルで購入した。これで行先を間違えて乗っても気にならない。実際、この後何度も乗り間違えることになったのでその考えは大正解だった。
さてカードをスライドさせていざ入場と思いきや、ゲートが回転しない。急きょ駅員さんの所に駆けつけて不安混じりに英語で事情を説明する。結局はやり方が悪かっただけのお話なのだが、ここでも英語が通じたのがとても嬉しかった。ハイラインに上がってみると、明日のマラソンを走る人だろうか、たくさんの人が歩いている。あちらこちらに椅子が置いてあって休み休み歩くという感じなのだろうけど、今日の皆さんは忙しないようで休んでいる人をあまり見かけなかった。
この後ブルックリンブリッジまで行こうと思って再び地下鉄に乗ったのだが、ここからが乗り間違いの連続。おまけに途中で電車が一時的にストップしたこともあって、ブルックリンブリッジを歩くのは最終日へと延期することにした。